ゴロロの仕事は人事です。
募集したり、面接したり、社会保険の手続きをしたり。
そんな毎日を過ごしています。
ちなみに、ゴロロの職場は24時間稼働している会社で、昼間も夜も動いています。
だから、全員ではないのですが、職種によっては夜勤があります。
もちろん、夜勤があればその分給与も高い訳ですが、人によっては体力的にキツイので夜勤は嫌、という人も多いです。
そのためかとても離職率が高く、退職手続きと募集、採用面接を繰り返しています。
そんな中、ある日の出来事。
面接に来た40代くらいの一人の女性。
このKさん。
履歴書を見る限り、大きな会社で長く勤めた経験がある上に、マナーや話し方も問題なし。
とても優秀そうに見えました。

「夜勤は大丈夫ですか?」
「あ、すみません、夜勤はちょっと」
でも、履歴書を見ると、配偶者無し、もちろん扶養家族もなし。
ん?独身?
独身かどうか聞いてみたいけど・・・
でも、昨今の面接で家族のことは聞いてはいけないことになっています。
「ええと、夜勤は難しいということですか?」
「はい、すみませんができません」
「体力的にキツイですか?」
「いえ、そうではないんですが」
・・・。
なんで?

いや、別にいいんだけど、ここまで話が進んでしまうと、逆に気になる。
何て聞けばNGにならない?
「介護されているご親族がいるのですか?」
いや、ダメか。
「夜が怖いとかですか?」
意味不明だし。
グルグルと頭の中で質問を考えていたら、ふとその彼女が一言。
「猫がいるんです」
・・・え?猫?
「猫ですか?」
「はい、もう20歳になる猫なので、お留守番が心配なんです」
あ~~、納得。
「なるほど~。そうだったんですかぁ」と答えたら
Kさんは、ゴロロに理解してもらえたと思ったのか、「ハイ!」とニコッと笑いました。
その笑顔がとてもあたたかく、経歴も人物的にも問題なく採用となりました。
もちろん、夜勤がない部署での採用です。
逆に、夜行性のため夜は結構動き回ります。
だから、例えば腎臓などを患っていれば、夜に具合が悪くなる可能性も考えられます。
20歳の猫がいたら夜に家を空けるのは心配だし、一人暮らしならばたったひとりの家族ですもの。
心配ですよね。
旅行で1泊ならば話はまた違うかもしれませんが、定期的に外泊(夜勤)は嫌だろうなぁと思います。
実は、この出来事があった当時、ゴロロはまだクーとラフマを飼っておらず
面接の時はKさんに「話を合わせた」だけでした。
でも、今なら分かります。
きっとKさんは旅行にも行かないんだろうな。
そんなことを思います。
でも、この5年間、Kさんは真面目に働き続け、
職場でとても目立つ存在ではないものの、しっかりと後輩たちをフォローしてくれています。
会社でKさんを見かけるたびに、この猫のエピソードをいつも思い出すゴロロ。
Kさんの猫ちゃんは元気かな。
ではでは、また♪